私道通行者から通行料を徴収することはできる?

私道を所有している場合、通行者から通行料を徴収することができるのでしょうか?
今回はこの問題について解説します。

事例

XはA、B、Cに土地を貸している。
XがA、B、Cのために自費で私道を作ったところ、勝手にこの私道を使う人が増えてきた。そのため、Xは通行者から通行料をとろうと考えている。
可能であろうか?

回答:借地人は無料で通行できるので通行料は徴収できない

この事例の場合、法的には借地人は無料で通行できるため通行料を徴収することはできません。
この道路は借地人の便益ために作られた道路だからです。
通行料を要求するためには借地人の同意が必要です。ただし、新しい借地人に代わる際には通行料を要求することができます。

一般的に、私道を通行する第三者に対して恩恵的に通行を黙認している状況では、通行を阻止することが違法とされることがあります。しかし、私道を開設してまだ日が経っていない場合には、通行料を設定し支払わない者の通行を認めないことができます。

つまり、私道は私人が特定の人の通行を可能とするために作られたものであり、他人を有料で通行させることも可能ですが、借地人に対しては通行料を要求する際には同意が必要です。

まとめ

借地人は無料で通行できるため、通行料の徴収は不可能です。
しかし、新しい借地人には通行料を要求することができます。私道の使用に関する権利や義務は、所有者と借地人の合意に基づくものであり、私道の開設時期や通行者の状況によって異なります。私道を利用する際には、関係者間での合意を重視することが重要です。

最後に

今回は私道通行者から通行料を徴収することの是非について解説しました。

今回は以上で終わります。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。

この記事が道路について学びたい方の参考になれば幸いです。

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投稿記事 - 熊谷行政書士法務事務所 広島県広島市 (lo-kuma.com)

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