【道路占用許可】申請後も進捗状況の確認は必須?

今回はニュースで気になる記事を見つけたため紹介&解説します。
栃木県は令和5年9月1日、道路占用許可に関わる事務処理を行わなかったとして、保健福祉部の男性職員を停職3カ月の懲戒処分にしました。
道路占用許可なのに保健福祉課?
と思いましたが、これは現職の話であって昨年までこの職員は県土整備部だったようです。

事件の概要

当職員は昨年度、県土整備部に所属し、道路占用許可に関する業務を担当していました。
申請があった40件について、上司の決裁を経ずに許可証を交付してしまったようです。
また、16件は処理せずそのまま放置していました。
今年4月に申請者から「許可証が交付されていない」と連絡があり事件が発覚しました。
調査に対して職員は「交付できると勝手に判断した。仕事をため込んでしまった」と説明しています。
さらに、管理監督責任があるとして課長、課長補佐の上司も文書訓戒処分とされました。

公務員にとって停職3か月は実質的に懲戒免職と同じです。
ほぼ「少なくとも退職金は出してやるから依願退職しろ」と言っているようなものです。
停職期間が明けたとしても、元の職場に戻る者はほとんどいません。
鋼の意思を持っていたとしても、後ろ指を刺され続ける環境には耐えられないものです。

道路使用許可証の処理怠る 県職員を懲戒処分 上司未決裁で交付も|県内主要,政治行政|下野新聞「SOON」ニュース|下野新聞 SOON(スーン) (shimotsuke.co.jp)

事件の教訓:申請後もちゃんと進捗状況を確認しよう

1 行政側:責任をもって業務を完遂しなければならない&ミスを隠してはいけない

この事件は元公務員であった自分にとっても耳の痛い話です。
やはり、役所の担当者も神様ではないので事務処理能力には限界があります。
事務処理能力を超える量の仕事が来た場合は未処理の事務が増えるばかりです。
自分の場合は毎月200時間近く残業&休日出勤してなんとか業務を回していました。

道路占用は、許可が下りなければ工事ができない、大変責任の重い業務です。
市民のインフラを支える重大な任務であるはずです。
この職員と上司には業務の進め方について考え直していただきたいと思うばかりです。

2 申請者側:行政の対応をただ待つだけではいけない


また、申請する側も「申請書を出したら後は待つだけ」状態ではいけないのです。
行政の許認可には大抵の場合、標準処理期間が定められています。
(標準処理期間とは許認可の審査にかかる概算の期間です)
その期間を超えても何の音沙汰もない場合は、即時に申請窓口に状況を確認すべきです。
繰り返しますが、行政の担当者は神様ではありません。人間です。
人間が運営する以上、必ずどこかでミスは起こります。
ちゃんと確認を取ることで、行政側も早期にミスに気付くことができます。
そして、結果的に行政サービスの質の向上を図ることができるのです。

この記事が道路占用許可を取得しようとしている方の参考になれば幸いです。



また、この他にも有益な情報を逐次公開しています。よろしければこちらの記事もご覧ください。
道路使用許可 アーカイブ - 熊谷行政書士法務事務所 広島県広島市 (lo-kuma.com)

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